英文契約の勉強方法-1

最近、英文契約についての勉強の仕方を教えてほしいとよく聞かれます。

そこで、数回に分けて、ざっくばらんに、私の勉強してきた内容や方法について、書いてみようと思います。

なお、私は英語学科の卒業ではなくまた留学経験や海外での生活経験はありません。従って、私の経験は、企業等において日本語の契約を担当されている多くの方の参考になるのではないかと思っております。

ちなみに、会社に在籍していた時代にも英文契約に関する仕事をさせていただきましたが、基本的にはネイティブが作成して送付してきたドラフトの翻訳とチェックを行ったに過ぎず、英文自体を作成した経験はあまりありませんでした。

従って、英文の契約条項を書く力をどうつけるか、これが第一の課題でした。

もちろん、ネイティブが作った契約条項を読解することにもそれなりの努力が必要ではありますが、インターネットが発達した現在では、時間と注意力さえ注げば、それなりに対応は可能だろうと思います。

しかし、英文条項を作成するという作業は、単に日本語の契約条項を英訳する作業とはかなり異質なものであると思います。「日本語の条項を英訳しても英文契約にはならない」という認識がまず必要でしょう。

その上で、私が採った具体的な勉強は、次のような内容でした。


【1-英文契約条項例をひたすら書く】

まず、数冊の英文契約の本を、1年くらい掛けてひたすら書き写しました。
ワープロを使ったわけですが、本の中の英文契約条項を、そのままワープロでひたすら打ち込むことで、英文契約条項で使われる単語や慣用句を覚えることができるだけでなく、その契約条項の意味をも深く理解することができたように思います。さらに、英語の語順を体得していく過程で、英語的な発想、といえば大げさですが、「この表現は、日本語では人が主語となっている文でも、英文契約では「物」を主語にするのが普通なんだ」といったような感覚が少しずつ分かっていったように思います。

ただし、英文契約に関する本に記載されている英文のすべてがネイティブから見て誤りが全くないというわけではないようです。従って、練習する英文は、できれば、ネイティブの作成した契約書とその翻訳文を10本位用意して、それを書き写すのが良いでしょう。

(もちろん、ネイティブといっても契約の専門家が書いたものでなければ意味がありません。日本語の場合も同じですが、契約や法律をよく知らない人が書いた契約書については注意が必要です。)

         -次回へ続きます-

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