(社)日本経営協会(関西支部)主催 契約セミナー(2011年10月20日開催)について

今日は、10月20日に大阪市の日本経営協会関西支部において行われる予定のセミナーの内容についてお知らせします。

これまでのセミナーでの実施結果を踏まえ、多少なりともより良い内容のセミナーとすべく、現在、鋭意、レジメ内容の内容チェック及び修正、追加をおこなっております。

早めの申し込み(前回例の場合1か月以上前に申し込む場合)だと、「早割」の制度が使え、1名につき、経営協会会員正規料金の31500円から、2100円の割引を受けられるようですので、是非ご検討ください。

正式なパンフレットはお盆明けに完成するらしいので、まだネット上に詳細は掲載されていません。つきましては、この場をお借りして、予定されている内容をご紹介させていただきます。

――セミナー題名「契約の基礎知識と契約条項別問題点、モデル契約の分析講座」――

概  要

「契約と契約書に関する実務知識を基礎から解説いたします。
また、契約条項別に、契約書作成時におけるリスクマネジメント
要点および条項修正の仕方を具体例を通して学んでいただきます。」

開催日時
:平成23年10月20日(木)10時から17時
   (うち昼食1時間、実研修時間6時間)

開催場所
:大阪科学技術センタービル内(日本経営協会のセミナー室)

お申し込み先
:日本経営協会関西支部企画研修グループ(福島さん)
        電話:06(6443)6962 Email ksosaka@noma.or.jp

目  次


?.契約と契約書についての基礎知識 

1.契約とは何か ~契約の成立、有効性~
(1)契約成立要件、契約書の機能
(2)契約の成立時期、契約プロセス論

2.契約の種類(民法が規定する契約等)その他注意すべき契約類型
(1)民法上の契約類型
  1)役務型 ※ 請負と委任の違い ※ 派遣と請負(偽装請負の問題)
  2)移転型
  3)利用型
  4)その他 和解、組合等
(2)注意すべき契約類型
  1)非典型契約(無名契約)
  2)基本契約と個別契約
  3)販売店契約と代理店契約の違い
★一般法と特別法について

3.「契約自由の原則」とその制限
(1) 民法の原則=私的自治の原則(締結自由、内容自由、方式自由)
(2) 契約自由の原則の例外-1~強行法規違反等による無効
(3) 契約自由の原則の例外-2~契約成立上の瑕疵、無権代理
(4) 契約自由の原則の例外-3~書面等方式が要求される契約

4.当事者の問題~相手方の契約締結の能力・権限について
(1) 会社と契約する場合
(2) 個人と契約する場合

5.印紙及び印鑑
(1) 印紙(収入印紙、登記印紙、収入証紙)
(2) 印鑑(代表者印、角印、認印、契印、訂正印、捨て印、割印等)


?.契約締結および契約書作成時のリスク管理

1.契約書の基本事項とリスクの基本的考え方
(1)契約書の基本事項(5W1H)
(2)目的物、業務内容、業務手順への理解
・仕事の中身 ・目的物 ・マーケット特性 ・検査基準
・PL/知的財産権紛争の可能性 ・秘密保持レベルの程度
(3)その他留意点
・盛り込むべき内容・表現・ひな型・予備的合意Letter of Intent
・契約修正/変更

2.任意規定と契約条項(総論)
(1) 任意規定
(2) 英文契約が長い理由

3.条項別契約各論-1(法律上の任意規定との関連性)
? 承諾時期
? 所有権移転時期
? 手付金
? 危険負担        
? 期限の利益の喪失
? 解除の要件、効果  
? 損害賠償、遅延損害金 
? 債権譲渡禁止特約
? 瑕疵担保責任
? 完全条項      
? 不可抗力条項      
? 裁判管轄      
? 保証(連帯保証)、担保(抵当権など)  
? 登記手続
? その他(履行場所、費用負担、支払等)

4.条項別契約各論-2(その他留意すべき条項)
? 単価及び支払い条件  
? 単価及び対価の算定  
? 検査 検収 
? 立ち入り検査 
? 製造物責任 
? 発明・権利の帰属 
? 秘密保持義務 
? 輸出管理 
? 知的財産権紛争

?.システム開発契約(例)についての条項別検討
?.契約類型別の記載条項(参考)

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dutyとobligation-2

前回は、dutyとobligationの用法について、考えてきました。

今日は、前回の検討を踏まえ、2点について私見を述べたいと思います。

1点目は、
「1)「duty」も「obligation」も共に法律上の義務として使っていいのか」
という点であり、

2点目は、
「2)「契約」で「duty」と「obligation」のどちらを用いるべきか?」
という点です。

まず、
1)「duty」も「obligation」も共に法律上の義務として使っていいのか

という問題の結論ですが、私のあくまでも推論ですし感覚論を出ませんが、やはり、憲法上の国民存在に関わるような根本的な道義観念に根差した義務や、古くからのあるいは固まった道徳観念・道義的観念とつながっている法律上の義務(盗むな、とか、だますな、といった義務)については、「duty」を用いるべきであるように思われます。

つまり、元々存在する道義観念や道徳の中から法律によって強制すべきであると国家が考えたものが、法律上の「義務」として規定されていることが多いわけです。
そういう場合の義務は、もともとの「良心」とか「道義」に結びついている(というより、法的な強制力を伴った「義務」は、「道徳」や「良心」の範囲の内側に存在しその一部である)わけです。
従って、ことばの本来の意味からみて「duty」が妥当なのだろうと推測できます。

だからこそ、日本国憲法で定められている国民の根本的義務の訳語は「DUTIES」とされているのであろうと思っています。

上記のプログレッシブ和英辞典の注によると、
・「dutyはそれを順守することが道義的に当然だと考えられるような場合に使用される単語だ。」
とも読めますので、その意味で、ランダムハウス大辞典と大体同じだと解釈できるかもしれません。

その一方で、法律によって初めて義務となった性質のもの、例えば「公認会計士になるためには登録を受けなければならない」というような「登録の義務(=Obligation for Registration)」(公認会計士法17条)は、道徳観念と結びついているのではなく、「免許を交付することととの引き換えに負わされた義務」というような契約的な要素を見ることができるため、obligationという訳語があてられることが多いのではないかと、私は勝手に推測しています。

但し、私のルールに当てはまらない法務省の翻訳は極めて多数ありますし、プログレッシブのように「法律上の義務」はobligationが適切としている辞書すらありますから、この点に関する私の推測は当っていないかもしれません。

少し回り道をしてしまいましたが、いよいよ、契約書作成や契約の翻訳という観点からみてより重要な

2)「契約」で「duty」と「obligation」のどちらを用いるべきか?

という問題についてです。

でもこの点については、プログレッシブもランダムハウスも、契約上の義務は、obligationだとしているわけですから、特段異論を唱えるつもりはありません。
また「obligation」にはそもそも「契約」という意味があるとランダムハウスには書かれており、契約から発生した「義務」についてはその意味からも「obligation」を使うべきでしょう。

ちなみに、動産売買に関する国連条約(ウィーン条約、CISG)の規定も検索して調べてみましたが、CISG上の「義務」はすべて「obligation」と書かれています。

以上から、契約書作成に関連して、「納税義務云々」とある条項等を除き、通常の契約上の義務を英訳する際は、「obligation」を用いるのが妥当だという結論を取れると思われました。
自分の感覚が間違いでなかったことにホッとしたと同時に、色々まだまだ調べなければならないことが山ほどあることを痛感させられました。


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dutyとobligation-1

先日、とある英文契約を読んでいたら、「duty」という用語が「義務」の訳語として用いられていることに気付きました。

あれっ?と思いましたので、自分の頭の整理のためにも、「義務」にあたる英語の「duty」と「obligation」に違いがあるのかどうか、具体的には、契約書においてはどちらを使うべきかを少し調べてみました。
英文契約をこれまで随分と拝見させていただいてきましたが、当事者の「義務」という意味で、Dutyを用いているのを、私はほとんど見たことがないように思います。

なお、これまでの私が抱いていたイメージは、「duty」は法律上の義務、「obligation」は契約上の義務という感じでしたが、果たしてこれが正しかったのかどうか?

【原先生のビジネス法務基本用語和英辞典】
まず、いつも単語を調べるときに最初に拝見する原秋彦先生の「ビジネス法務基本用語和英辞典」を見たところ、なんと、obligation とdutyは義務の訳語として「併記」されているではないですか!
しかも、例文として
「have a duty of reporting to the Licensor on any unauthorized use of the Licensed Works」
(許諾著作物のいかなる無権限の使用についても、ライセンサーに対して報告すべき義務)
なるものが掲載されています。
もちろん、他の例文には、
「have an obligation to pay rents」(賃料を支払う義務がある)、及び
「assume an obligation」(義務を引きうける)
というものがあり、obligationを契約上使うことに問題はなさそうですが、最初の例のように、dutyという訳語を契約条項中に用いていいのか。
原先生には大変失礼かと思いましたが、どうも納得できず、他を調べることにしました。

【プログレッシブ和英辞典】
まず手元にある小型の和英辞典であるプログレッシブ和英辞典を見ると、その注において、

・「duty」は良心、道義心、正義感などから果たさなければならないと思うこと
・「obligation」は法律、契約、約束などに拘束されてしなければならないこと。
と書かれています。

何となく私のイメージやネイティブの作った英文を見てきた私の経験に合うと言えば合うのですが、1点、obligationが「法律などに拘束されてしなければいけないこと」となっている部分が引っ掛かりました。
最初に書きました通り、私は、dutyは、どちらかというと「法律上の義務」、obligationはどちらかというと「契約上の義務」であるというようなイメージを持っています。

【研究社和英大辞典】
次に調べたのは、いつも頼りにしている「研究社和英大辞典」です。
が、何と、そこにはdutyとobligationの使い分けの説明がありません!
その中で用いられている例から類推するしかないようなのですが、どうもはっきりしません。

【ランダムハウス英和大辞典】
そこで、最後のよりどころ、「ランダムハウス」英和大辞典の登場です。
ランダムハウス英和辞典におけるdutyと obligationの説明では、

・dutyは「良心、忠誠心、正義感、法律に従って人が行うべきこと」、
・obligationは「慣例、慣習、礼儀作法を守るために、また約束や協定を実行するために人が行わなければならないこと」

と説明されており、「法律」に従って人が行うべきことは、「duty」であると書かれていました。
ただランダムハウスの説明には、「慣例、慣習」の場合は「obligation」を使う、と書かれていますので、法的な場合においてobligationを使うことが排除されているわけではないようです。

【日本の法令の翻訳上の使用例】
それでは、実際の使用例はどうなっているかと思い、法務省の「日本法令外国語訳-Japanese Law Translation」サイトで、日本法の翻訳版を調べてみました。(但し「公定訳ではない」と書かれています。)
(同サイトのURL:http://www.japaneselawtranslation.go.jp/law/?re=01)

日本国憲法の法務省の翻訳を見ると、
「国民の権利及び義務」=「RIGHTS AND DUTIES OF THE PEOPLE」
となっており、法律上の義務としてdutyが用いられています。
なお、憲法上の義務とは、いわゆる3大義務=納税の義務、勤労の義務、子女に教育を受けさせる義務、を指しています。

他の法令ではどうかというと、法務省の当該翻訳版を見ると、dutyが使われている場合(但し「公務員の職務」という意味でつかわれている場合も含む)もあるし、obligationが使われている場合も多数あります。そして私が見た感じでは、法令によってまちまちに思われました。

以上を踏まえ、どのように整理していくべきか、については、上記が長くなってしまいましたので、次号においてお話ししたいと思います。


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熱中症?

随分とブログを更新しないうちに、梅雨が明けてしまいました。

実は、今週後半、熱中症気味になって苦しんでいました。

というのも、月曜日(7月4日)、八王子の某大学で、1コマだけ、企業経営論の特別講師として講義をしたのですが、八王子の大学は大抵「山登り」をせざるを得ない地形になっているため、私のような運動不足を絵にかいたような人間にはかなりきつい上に、当日は猛暑日。更に教室内は節電の関係でエアコンの設定温度も通常より高めな感じ。
講義が終わった当初はそれほどぐったりした感じはなかったのですが、帰宅後言葉も出ないくらい疲れきっておりました。

この土日で、ようやくほぼ元の状態(とはいっても「健康だ!」と胸を張って言えるわけではありませんが...)に戻りましたので、明日から頑張ろうと思います。

ちなみに、今日日曜は、期末試験の終わった息子が、何を思ったのか、急に自転車で遠出をすると言い出し、午後2時に家を出、往復合計30キロを走破して午後5時前にボーっとした顔で帰ってきました。どうやら、彼も、暑さにやられたらしく、腹痛と頭痛とめまいの中何とか家にたどり着いたとのことです。
大体、日頃の運動不足と試験の過労が溜まっている中、試験が終わった翌日の午後2時に、炎天下に出ていくこと自体、間違ってます。
それを許した親の顔が見たい...

親子ともども、もう少し節制して運動しないといけません。

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