国際契約と国内契約

英文契約は、通常国際間取引に関する契約を意味します。
インターネットの発達等により国際取引の垣根が従来にも増して一層低くなっている昨今、中小企業を含め多くの企業にとって国際契約は避けて通ることのできない課題だと思います。

そこで問題となるのが、「英語」と「契約(法)」の二つです。

「契約書」の内容をどのようにすべきかという点について、そもそも日本語の場合であっても、多くの企業でまだそれほど習熟しているとは言えない状況にあると感じられます。それに加えて、「英語」の壁。

英語について言えば、最近の英語教育が「会話」を重視するあまり、従来日本人が得意としていた「英文法」が逆に不得意になってきているように思います。TOIECの高得点者でも、Listening部門で満点を取っていながら、Reading部門では450点に届かないという方もかなりいらっしゃるようです。
(まあ、英米の高校生が書くEメール自体相当文法的に誤りが多くなっているという話も耳にしますので、日本に限ったことではないかもしれませんが)

そんな中で、如何にして、「国際契約=英文契約」を処理していくか、非常に難しい課題だと言わざるを得ません。

でも、一番大事なことは、実は英語ではなく、「契約的なものの考え方」にどれだけ習熟できるか、ということだと考えています。

英語ができなければ、翻訳者に任せればよい。
でも、ビジネスをどうやって作っていくか、その中でリスクをどうやって減らしたり管理したりするか、ということを、翻訳者は教えてくれません。
そして、ビジネスの構築とかリスクの抽出などの重要性は、日本語の契約を作成する場合とあまり変わらないと思うのです。

だから、企業として心掛けるべきは、英語の前に、「契約」のイロハを多くの人がしっかり学ぶ、ということだと思います。そして、たとえ英語があまりできなくとも、契約を熟知した社員に、英文契約業務を担当させるべきでしょう。
逆に、単に英語ができるからといって、契約に関する考え方を知らない人に、英語の契約の作成を任せてはいけません。事業上のリスク、あるいは法的なリスクを理解できない人がいくら頑張っても良い契約書は出来ないからです。

結論的に言えば、英語は、「やはり道具に過ぎない」、ということでしょうか。(終わり)

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