「Eメール」を英語でどう書く?

最近、英語の契約上で「Eメール」と書くことが増えてきました。

どこに書くのか、というと、「Notice」(通知)欄です。

従来、通知に関しては、手渡しでない場合は、配達証明付きの書留郵便(registered mail)で行うとすることが一般的で、加えてFAXでもOKというような条項がほとんどでした。

しかし、最近は、「Eメールでの通信でもOKにしてほしい」という要望が多く、通知欄をそのように修正することが多くなりました。

法律的=証拠の観点からには、書留郵便に勝るものはありませんが、Eメールも裁判上は書面としての証拠力を認められるようになっており、実際上、Eメールで困るようなことはあまりないのではないかとも思っています。

むしろ、Eメールの方がかえって改ざんが難しく(改ざんしてもその痕跡が残りやすい)、内容証明郵便ほどの効力はないにせよ、単に「配達」という事実しか証明してくれない書留郵便よりも優れているかもしれないですね。


さて、その「Eメール」ですが、英語でどのように表記するのが正しいのか、すこし悩みました。

先月3月号の“NHK実践ビジネス英語”で出てきたものを確認すると「email」と「ハイフン」なしの記載になっていました。

しかし、2年前の2010年6月号の実践ビジネス英語では「e-mail」とハイフンを入れて書かれておりました。

このように、方向としてはemailという単純な普通名詞化しつつあるのかなと思いました.。
最も信頼のおける実践ビジネス英語中の表現ですから、たぶん、それが正しいのでしょう。

ちなみに「紙」の辞書は少なくとも3年以上前のものですから、あてになりません。

アルク社の「英辞郎」(但しウェブ版)はどうなっているかというと、ハイフン付きのe-mailがほとんどですが、一部、

   email [e-mail]

と併記して書いてある文章が見つかりました。


また、私の使用中のMSワードのバージョンでは、emailと打ってもミススペリングを表す波線は入りません。

さらに、ネット全体ではどのように使われているかが気になったので、
 “e-mail” と
 “email”の両方の完全一致で調べてみました。

検索結果は、次の通りです。

 “e-mail” ~6,770,000,000
 “email” ~15,170,000,000

   ∴“e-mail”<“email”

ウィキペディアの英語版を見たところ、

「"email" is the form required by IETF Requests for Comment and working groups and increasingly by style guides. This spelling also appears in most dictionaries.」
であり、多くの辞書に掲載されてきつつあるとのことですし、

「"e-mail" is a form previously recommended by some prominent journalistic and technical style guides. According to Corpus of Contemporary American English data, this is the form that appears most frequently in edited, published American English writing.」

と、従来のジャーナリスト等の表現スタイルでは、”e-mail”がpreviously recommendedされたものであったこと、現代アメリカ英語コーパスでは米国の出版物中最も使われたのは”e-mail”であることが記載されています。

ここでも、"previously" recommendedという扱いになっています。


このような結果から、従来はe-mailと書くことが最も多かったと考えられますが、現在では既にemailと書く方が主流になっているように思われます。

結局、どっちでも間違いではないのでしょうが、今後は、シンプルな「普通名詞」形である「email」を使おうと思います。

(最近では "email"または"mail"と動詞としても使うようです)


ちなみに、

  「 Internet 」

は、米国国防総省のアーパネットをベースとした世界的なネットワーク網という意味がありますので、通常は、大文字Iを用いた固有名詞として使うことが多いようです。

これ以外の用法を誤りだと強く否定しているサイトもあります。
そこでは、小文字のinternetは、「ごく小さな内部のネットワーク」であって、大文字のInternetとは全く違うものだ、と主張されています。

でも、言葉ですから、難しい議論とは別に、近い将来、普通名詞化=小文字化するのではないかといわれているようです。

確か、ビジネス英語の杉田先生が数ヶ月前にそんな予言をしておられたような記憶があります、かすかな記憶ですが...。

使用している人の頭の中に、私のように、どれだけ多くの方が米国国防総省のアーパネットを連想する方が残っているのでしょう?

普通名詞化は時間の問題ではないでしょうか。

(ただし、英文契約上は、当分、Internetのままにしておこうと思います。)
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