Sapiens(サピエンス全史)の一節/その2

SAPIENS(邦題:サピエンス全史)の続き。

(ペーパーバック版)127ページ。
(The following) three main factors prevent perple from realising that
the order organising their lives ezxists only in ther inagination:


この一文は、それまでの
 「人間は平等だ」、 「皆等しく人権をもって生まれてくる」
 「自由市場が最も優れた経済システムだ」
といった人類の最近の「order(秩序といった意味)」や、
ハンムラビ法典の
 「目には目を、歯には歯を」「社会の社会身分・階層は3つである」
といった昔のOrderなどは、
すべて、単なる想像上のものに過ぎないにも拘わらず、
人間はそれを想像上のものではなく、真実の
ものであると考えてしまう、という文脈を経て、
その原因を探っていくための導入文です。

そこには、
   「神」  とか
  「自然法思想」 といった
人間を超越している何かが存在するから
 (というより「存在していると信じている」から)
それを想像上のものであるとは気づかない、
という結論です。

そして、最初の英文に対する答えとして、
次の3つを上げています

1)The imagined order is embedded in the material world. (p127)
2)The imagined order shapes our desires. (p.128)
3)The imadgined orderis inter-subjective. (p.131)


1)想像上のものであるはずのOrder(社会秩序に関するその時代の社会の共通認識、秩序)
は、現実世界の中に深く組み込まれており、
生まれ育った環境のいたるところに、それがみられること、  また、

2)生まれた時から、生まれる前に既に社会的な共通価値となっている秩序や考え方が
存在し、深層においてそのようなOrderが望ましいと思っており、 さらに、

3)この秩序は、自らだけの想像の中にある主観的なものではなく、間主観的、つまり
複数の人間において同意が成り立っている状態のものであり、それを変えるには、
自分だけの考え方を改めるだけでは不足で、何百万人という多数の人の主観を変
えなければいけないものであること。

と続いていきます。

近代・現代憲法では、自然法思想、天賦人権説などに基づ、基本的人権の享有、
人間の本質的平等、国民主権といった基本的な原則が各国で採用されています。

しかし、これも、要するに、そのような制度、秩序を採用したほうが、社会を納めやすい
から、という理由で、広まり、信じられているに過ぎない、ということになります。

人間が平等であるというのは、確かに幻想でしかありません。
生物学的にも、また生まれ育った家、環境も、みな違います。
にも拘わらず、「本質的に同じだ」という考え方を採用し、啓蒙し、人々の間主観的な
考え方、Orderとなっていったことにより、あたかも、それが当たり前であるかのような
錯覚を覚えているに過ぎないのでしょう。

このような考えを前提にすると、上記のような根本的な概念ではなく、もう少し狭い
範囲で採用されているOrder、(資本家といった)ある階層の中で当たり前だと信じ
られているOrderを、簡単に変えるのは非常に困難だということになります。

自民党のコア支持層である資本家層などでは、恐らく、
我々のような非資本家層では思いもよらない思想を、
当たり前のことだと信じている可能性があります。
それも、その社会階層の中においては、一つのOrderでしょうから、
それを変えるのは非常にむつかしいということになります。
憲法は絶対に改正しなければならい、という思い込みも、
単なる思い込みではなく、資本化階層のOrderであるとすれば、
その思い込みをなくしていくのには、悠久の時が必要なのでしょうか。


それにしても、この本、なかなか先へ進みません。
考えさせられることが多いためでしょうか?




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