インコタームズ2011

国際商業会議所が制定しているインコタームズの新版が、本年(2011年)1月1日から発効しています。

国際契約における「貿易条件」は、長期・長距離の輸送と保険の付保が絡むことが多く、国内取引の場合より契約で取り決めるべき内容が多くなってしまいます。
それをすべての契約でいちいち規定する煩雑さを避けるために、このインコタームズが制定されているわけで、契約上「インコタームズに規定されたFOB条件による」と書いておけば、その意味が一義的に明らかになる、というメリットがあります。
ただし、インコタームズは条約ではありませんから、インコタームズを利用しようとする場合、契約上「インコタームズによる」という言及をすることが必要です。

改訂版である「インコタームズ2010」では、従来から(特に日本企業が絡む契約で)多く用いられてきているFOB、CIF、CFRといった貿易条件については、引き渡し時期と危険負担の移転時期とが「荷が本船の手すりを越えた時」ではなく、「荷が本船の船側に置かれた時」または「荷が本船の船上に置かれた時」と変更された点が重要です。

また、それ以外については、コンテナ輸送に対応した貿易条件が定義された点がとても重要です。
これまでは航空輸送やコンテナ輸送の場合であってもFOBなどの港での積み下ろしを前提とした貿易条件を便宜的に採用していましたが、これからは、そのような便宜上の措置も必要なくなるでしょう。

なお、この新しいインコタームズについては、ビジネス・ロー・ジャーナルの2011年4月号(最新号)に詳しく解説されているようです。


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