FOBの定義

前回、インコタームズ2010のことを書きましたが、それに関連して、インコタームズ上のFOBと米国法上のFOBの相違点を書いてみようと思います。

前回も書いたとおり、インコタームズは、国際商業会議所が制定した貿易条件等に関する「定義」です。

その中で、FOBは「本船渡し」とされており、売主は船積港において荷を本船の船上で引き渡すまでの義務を負い、その時点で商品の危険負担が買主に移転することになります。
そして買主は荷揚げ港までの運賃や保険などすべての費用を負担することになります。

これがインコタームズのFOBの定義です。
しかしながら、米国法上のFOBは意味が異なります。

「改正米国貿易定義」では6種類のFOBが定義されており、インコタームズと同じ意味で用いる場合は、「FOB Vessel」と書くか、あるいは「インコタームズの定義による」と書く必要があります。

それ以外の米国貿易定義上のFOBには、

「指定国内出荷地点における指定国内運送人積込渡し条件」
「指定国内出荷地点における運賃込み指定国内運送人積込渡し条件」
「指定国内出荷地点における運賃控除指定国内運送人積込渡し条件」
「指定国内輸出地点における指定国内運送人渡し条件」
「輸入国指定地点持込渡し条件」
があります。

従って、相手が米国企業の場合や米国法を準拠法とする契約の場合、FOBと規定するだけで安心せず、その内容を吟味することが必要となります。


コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する